京都ぎらい(井上章一)の書評

京都の貴重な遺産

京都ぎらいの著者は京都市右京区の出身です。なぜ京都市民が京都ぎらいを書いたのか?それは京都には洛中の方が、洛外(嵯峨など)を差別する事があるからです。右京区出身の著者が京都のいやらしさを紹介している新書です。

この新書が15万部も売れた理由

京都嫌いの本を読んでみた画像

京都ぎらいは2016年の新書大賞に選ばれて、15万部も売れました。なぜそこまで売れたのか?それは京都好きの方と、京都ぎらいの方の両方が買ったのではないか?そう考えてしまいます。

私は京都が好きなので「何?京都ぎらい?あれほど魅力的な古都を何というタイトルの本だ!」と思って内容を知りたくて購入した訳です。京都嫌いの方は「そうだろう、京都は自分も好きじゃない」と思って購入した事が考えられます。しかし、この京都ぎらいというのはあくまでも洛中を指しているので、京都全体を非難している新書ではありません。洛中というのは京都市の中心部に位置して、嵯峨や宇治は洛外に位置するのです。

大坂は京都に近い所をからかう?

大阪と京都の関係に悩む女性

京都と仲の悪い都道府県はどこだろうか?多くの方が大阪府と答えるかと思います。京都府の隣に位置して、関西地方で最大の都市が大阪府の大阪市です。大阪では京都の近い所をからかう傾向があるらしいのです。それだけ京都に思う所があるのかもしれません。そして京都では洛外を京都と思わない所があるらしいのです。

これはどこの都道府県でもあり得る事ではないだろうか?・・・そう思うのです。例え同じ都道府県でも地域格差はあるし、いさかいが起きた歴史もあるでしょう。特に「なんで、あの都市が県庁所在地なんだよ?」と思う市民が多い都市もあるのです。これは京都や大坂だけに限った話ではないと言えるはずです。

京都の再遷都は望んでいない?

世界から注目される京都

私は京都が好きですし、日本は経済よりも文化などを大事にすべき時期に来ているのではないか?・・・そう思っているので、首都を京都に戻すべきではないかと思っている訳です。しかし、この新書では京都の方でも再遷都は望んでいないと書かれています。やはり首都になると、皇族を警備するために京都市の治安がおろそかになると書かれていました。

私としては京都の治安を維持しながら、京都には首都になってもらいたいと考えたりします。日本で発展が遅れている地域は北陸・山陰・四国ではないでしょうか?もしも京都が首都になれば、京都に近い3地域が発展する可能性は十分にあるでしょう。京都ぎらいは京都の事が好きな方でも、嫌いな方でも読んでみて、京都の事を知って損はしないでしょう。