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永遠の出口(森絵都)の書評

小説/恋愛

少女が成長していくストーリー

森絵都先生の小説「永遠の出口」は、少女の成長を描いた内容になっています。この小説のストーリー・名言・感想について紹介します。

永遠の出口(森絵都)のストーリー

少女が誕生日で体験した忘れられない思い出

両親と姉の4人家族で過ごしていた「紀子」という少女が、小学生の頃に「永遠」という言葉に翻弄されながら物語が始まって行きます。

苦い誕生日会の思い出(序)

小学生時代の紀子は何かを見逃したりすると、姉から「永遠に見ることがない」と言われて、後悔をしてしまう事がありました。そんな意地悪な事を言う姉がいる紀子には「好恵」という女友達がいました。この好恵は美人という訳でもなかったのに、男子を満足させるような話し方をするので男子から人気があったのです。

紀子は、そんな好恵に少し嫉妬しているなかで、誕生日会の事件が起きたのです。誕生日会では、誕生日を迎える相手の家へ訪問して、プレゼントをあげた見返りにごちそうを貰える事になっていました。つまり、子供達にとって暗黙のルールと言えるものでしたが、好恵の家は裕福でなかった為に、好恵の家では何もごちそうが出てこなかったので、紀子の誕生日会には好恵を呼ばなかったのです。紀子はその後、好恵と仲直りしますが、甘酸っぱい思い出になりました。

家族の確執を解消する旅行(破)

紀子は中学生になったら、少しずつ母親の接しかたかに不満を抱くようになって、非行に走るようになりました。万引きをして、不良グループのたまり場に通うようになったのです。

そんな紀子でしたが、非行も少し落ちついてきた時に、親子4人で2泊3日の家族旅行に出かける事になりました。紀子は家族旅行で、非行を完全に辞めさせるために計画されたものと身構えていたのですが、父親と母親が全く話をしない事に気付いたのです。

そして、姉と2人っきりになった時に、姉から父親と母親が喧嘩をしている事を知らされます。この家族旅行は、姉が計画をして、両親が仲直りをしてもらうための家族旅行だったのです。

姉は色々と両親を仲直りさせようと努力しますが、なかなか思うようには行きませんでした。所が家族旅行で、色々とトラブルが起きていくうちに、両親は考え直して離婚する事を踏みとどまるのです。

一方通行だった恋愛(急)

紀子は高校生になると、保田という男子と付き合うようになります。保田と付き合う時は、何回も電話したりデートもしたりして幸せの絶頂期でした。

しかし、あまりにも電話やデートをしたいと考えている紀子に対して、保田は進路の事などで忙しくて紀子を避けるようになりました。そして、紀子と保田は破局をしてしまいます。紀子は深く傷つきますが、このまま高校を卒業するのは、もったいないと考えて卒業前に記念に残る事をしようと考えます。紀子は天文部の部員達と一緒に「星空の観望会」を開きます。1つの事をやり遂げた紀子は、そのまま無事に高校を卒業して、永遠の出口の物語・・・・いや、紀子の物語は終わりを告げるのです。

永遠の出口(森絵都)の名言

紀子がラケットを貰った時に言われた名言

永遠の出口(森絵都)では、多くの方に当てはまる名言があったので紹介します。

恋愛は量より質?

紀子は、小学生時代に女友達と色々な男を好きになってしまう事を教えてしまいます。そんな紀子をすごいと感心をする女友達に紀子は言います。

恋は数じゃないけどね。

出典:永遠の出口 (108ページ)  著者:森絵都

この言葉をよく分かっているのは女性のほうじゃないでしょうか?どちらかと言うと、今まで付き合った彼女の人数を自慢するような男は多いかと思います。しかし女性のほうが数よりも、どのような付き合い方をしたのか?そこを重視しているかと思います。

母親が娘に言った言葉

紀子は中学時代にテニス部へ入部するために、母親へラケットを購入してくれるように頼んだ事があります。母親は紀子にラケットを購入する代わりにこう言いました。

一度始めたことは最後までやりぬく

出典:永遠の出口 (118ページ)  著者:森絵都

 誰もが当てはまる言葉だと思いますが、この言葉を守るのは本当に難しい言葉でしょう。この言葉を守って、結果が出なかったら人生を棒にふるう事になります。この言葉を守ったほうが良いのか?それは人によって違ってくるので、残酷で厳しい言葉と言えるでしょう。

永遠の出口(森絵都)の感想

永遠の出口を読んで思った事

私が永遠の出口(森絵都)を読んで思った事は、これは小説と言うよりも日記に近いと思ってしまいました。確かに少女が成長していく過程を書いてあるので、読者は「私もそんな時があったなぁ」と共感できます。

しかし「永遠の出口」というタイトルから、何か物語を期待して購入した方は、少し違うなぁと考えてしまうかもしれません。あくまでも、子供の頃に大事にしていたものを思い出したい方には、お勧めできる小説です。