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4TEEN(石田衣良)の書評

4人の熱いハート

 第129回直木賞を受賞した「4TEEN(著者:石田衣良)」は中学2年生の14歳の少年4人の青春時代を描いた小説です。この小説のストーリー・名文・感想を紹介します。

4TEEN(石田衣良)のストーリー

3人の少年が病院へ見舞いに行く日

4TEENは、テツロー・ジュン・ダイの少年3人がナオトという少年を見舞いに行く所から始まります。

ナオトの見舞い(序)

3人の親友である「ナオト」は、ある病気になっており入院していました。3人はナオトを見舞いに言った時に、以前よりナオトの顔にシワが増えていた事にショックを受けました。

見舞いが終わった後に、3人はナオトの母親に病気の事を始めて聞きました。そこで聞いたのが早く老いてしまう「ウェルナー症候群」という病名でした。

3人はその後、図書館へ行き「ウェルナー症候群」を詳しく調べたら、日本人の場合は100万人のうち30〜45人程度しかならない病気だと分かったのです。さらに「生存曲線」という題名で書かれたものでは、30代で多くの方が亡くなってしまう事が分かりました。

そこで、3人はナオトの誕生日に特別なプレゼントを送ろうとしますが、ナオトは欲しい物はそろっていると言っていたので物を送るのは辞めました。

常識外れのプレゼント(破)

ナオトに送るプレゼントで考えたのは、援助交際をしている女性を連れていくというとんでもないアイデアでした。3人は東京で次々に援助交際していそうな女性に声をかけていきますが、全く相手にされません。そしてテツローが声をかけた相手に事情を説明したら、ようやく快諾してくれたのです。

ナオトがいる病室に連れていったのですが、ナオトには体は弱り切っていたので何も出来ない体になっていました。そこで、ナオトは女性の胸に頭を乗せても良いか聞いてみるのです。女性は快諾したので、ナオトは頭を胸に乗せて、涙を流すのです。

彼女が、病院から出るとテツローは頭を下げてお礼を言いました。実は、ナオトが病院で不自由な体になる前に、4人は学校で色々な体験を共有した仲だったのです。

友達へ交際している事を告白(急)

まだナオトが元気だった時に、テツローは登校拒否をしていた「ルミナ」という女子に学校のプリントを渡しに行ってました。ルミナはダイエット中で、最初こそ姿を表しませんでしたが、何度も訪れてくれるテツローと親密になっていきキスまでする事になります。

久しぶりに学校へ登校してきたルミナはリバウンドして太っていました。それでもテツローは3人にルミナと付き合っている事を告白しました。しかし、その後で事件が起きてしまい、ルミナが学校で多くのお菓子を食べて吐いてしまったのです。テツローは呆然としていましたが、ダイとナオトが素早く吐いてしまったものを片付けて、ジュンはテツローに彼女を家まで送ってやれよと言います。テツローはその時、何も出来なかったのですが、3人の友達に心の底から感謝するのです。

4人はその後も、色々な経験を一緒に経験しながら、親に嘘をついて新宿を3日間遊び歩く計画を立てます。そして、最後に「晴海ふ頭公園」に集まって、4人は1人ずつ誰にも言っていない秘密を告白していき4TEENは終わりを告げるのです。

4TEEN(石田衣良)の名言

大都会で繰り広げられる友情

テツローが、ルミナをさとすような名言があったので紹介します。

どんな物でも価値がある

テツローが、悩みの多いルミナを慰めるように、運河に映った月を例にして言った言葉です。

光りを反射してるだけだってあれくらいきれなら、月も悪くない

出典:4TEEN(64ページ) 著者:石田衣良

この言葉はどんな人間でも良い所があるという意味があるのでしょう。少しキザな言葉だと思いますが、そこは小説なので良いかなと思います。

4TEEN(石田衣良)の感想

援助交際を頼む3人

この4TEENは、直木賞を受賞したほどの作品でしたが、若年層を中心に反発の多かった小説でした。

若年層が反発したくなる内容

この記事のストーリーでは紹介しきれなかったのですが、この小説では若者たちについて、かけはなれたものが取り上げられています。確かに若年層の一部にはそのような方がいるのですが、若年層全ての人間がそういう事をしている訳じゃないと反発が大きかったようです。私は4TEENを読んで感じた事は、石田衣良先生もそのあたりは、分かっていてワザと書いているのかなという気がしました。

石田衣良先生が伝えたかった事は?

4人のうち経済的に苦しかったのが「ダイ」で、経済的に恵まれていたのが「ナオト」という設定でした。物語の途中で、何度もナオトが経済的に恵まれている事が書かれていました。

石田衣良先生が、この4TEENで伝えたかった事は若者の援助交際や同性愛よりも、経済的な格差があってもゆるがない若者の友情だったのではないでしょうか?

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