『怪談百物語 第3回うば捨て山』掟で親を捨てるのは史実ではない?

姥捨山の非常

フジテレビの連続ドラマ『怪談百物語』の第3回は『うば捨て山』で、年老いた親を地獄谷で捨てなければ、処刑されるという厳しい掟の村がありました。しかし、息子に捨てられた母ふみは、それでも息子の事が気がかりで幽霊になっても、息子を助けようとするので詳しく紹介しましょう。

『怪談百物語 第3回捨て山』のキャスト

厳しい掟が存在する時代には、厳しい嫁も存在してしまいます。そんな切なくなってしまう『うば捨て山』に登場する人物や役者さんたちは、以下の通りです。

  • 蘆屋道三/太吉の相談に乗る陰陽師(演:竹中直人)
  • 甚太/道三に従う男(演:緋田康人)
  • 太吉/母を見捨てられない優しい男(演:ユースケ・サンタマリア)
  • りん/太吉の妻(演:秋山菜津子)
  • 柏木一蔵/太吉に無理難題を突き付ける代官(演:石橋蓮司)
  • ふみ/太吉の母(演:浅香光代)

『怪談百物語 第3回捨て山』のストーリー

太吉は、ドクロが何個も置かれている所で、苦悩していました。実は、太吉が住んでいる村は、殿様の命令で60歳以上になった親は、地獄谷へ捨てなくては処刑されて、このようなドクロになるまでさらされてしまうのです。

太吉を苦しめる掟と嫁(起)

母親思いの太吉は、もう少しで60歳以上になる母親の事を考えたら、どうすれば良いのかと苦しんでいたのです。そこへ道三や甚太が現れて、太吉に何を悩んでいるのか、聞いてみたら、あまりのひどい掟に絶句してしまいます。

そして、太吉は家に帰ったら、妻のりんから、全く稼いでこない事を厳しく問い詰められてしまうのです。そんな太吉に母親のふみはシジミを拾って来たことを言って慰めようとしたら、りんから「そんな事で、恩着せがましく言うな。それだったら、近くにいた爺さんみたいに首をつりな」と言ってしまうのです。

貧しい太吉は、夜になっても外で仕事していたら、そこへ母がやって来て「ほら、これをほどいたら、丈夫なワラジにできる、少しは売れるだろう」と話しかけます。太吉は「しかし、これおっ母が大事にしていた着物じゃねぇか」と言いますが「あと10日で地獄谷へ行く。もう用はねえ」と静かにつぶやいて立ち去ります。

道三に相談する太吉(承)

太吉は、道三に「このままでは、あと10日でおっ母を地獄谷へ連れて行かなくてはいけませんが、そんな事は出来ません」と相談します。そこで、道三は「家の床下に隠してるおけばいいだろう」とその場しのぎの提案をしますが、太吉はそれしかないと思って喜びます。

夜になったら、太吉は妻から「いよいよ明日は母様を地獄谷に連れて行く日だね」と言って、良いものをやろうと不敵な笑みを浮かべます。太吉は何をくれるんだと不安になっていたら、それは一瞬で人の命を奪う毒でした。妻は「心の中で、こいつはなんて女なんだと思っているだろ?あいにくだが、みんな女はこんなもんだよ」と笑います。

ついに太吉は母をおぶって地獄谷へ向かうために山道を歩いて行きますが、途中で転んでしまって、ケガをしてしまいます。それを見た母が、代わりに太吉をおぶって「お前は軽いなぁ」と笑いながら昔話を始めました。それは、太吉が雷を怖がって、母が慰めていた話でした。

最後まで息子を気遣う母(転)

太吉は少年の頃に、雷を怖がっていたら、近くに置かれていた木材が倒れてきたので、母が息子をかばうために足を怪我してしまいました。太吉はそれを思い出しますが、母は「そんな事はない、夢を見ていたんだ」とごまかしました。そうしている間に、太吉はついに地獄谷へ到着して、母は太吉に「早く帰れ」と厳しくさとします。

太吉は、一旦は戻ろうとしますが、どこの道から帰ったら良いのか分からなくなりました。所が、母が太吉が迷子にならないようにシジミを目印に落としていったことに気づいて、地獄谷へ戻り、母を家に連れて帰ってしまって、道三の言う通りに床下へ隠します。

所が、代官が太吉の家へやって来て、殿様から「この普通の太古を歌う太鼓に作れ変えよと言われておる。このままではワシが罰せられるので、お前が代わりに作りかえよ」と言って、もし出来なかったら厳しく罰せられる事になってしまいました。これに妻のりんは、とばっちりは食いたくないと思って、ついに家から飛び出してしまうのです。

女の業の深さ(結)

困り果てた太吉に、母は「太鼓の中に多くの蜂を入れて、太鼓を聞く時には殿様一人で聞くように言うんだぞ」と教えます。太吉は訳も分からなかったのですが、その通りにしたら、殿様は太鼓から飛び出したハチによって命を落として、罰せられる事がなくなった代官は、太吉が母親を救った事をお咎めなしにした上で褒美までくれたのです。

家に帰って、太吉は母や子供達に褒美としてもらった米でおかゆを作って、笑い合います。それを外で道三と甚太が見ていましたが、甚太には太吉の母親の姿が見えなくて、太吉が誰もいない方へ話しかけているように見えて不思議に思います。そこで道三は「母様と喋っているんだ、太吉には見えるんだ、もう死んでいるんだ」と教えます。

甚太は「そんな事ってあるんですかい」と驚きますが「母親の愛とは深いものよのぅ、息子の事が気がかりで、自分が死んでいる事に気付かないんだよ、女の業と言っても良いかもしれんのぅ」と言いますが、はたして太吉たち家族は、今後どうなってしまうのでしょうか?

『怪談百物語 第3回捨て山』の豆知識

昔の日本は貧しい時代があって、親を見捨てなくてはいけない暗い過去がありました。所が、時代は変わっても、親の介護は難しい問題として日本に残っているので、うば捨て山に関連する豆知識を紹介するので、良かったら、ご覧になってみて下さい。

親を捨てる掟は存在しない?

怪談百物語では、掟で年老いた親を捨てる話が登場しますが、その話は史実ではないと指摘する方は多くいます。実際に、うば捨て山とは伝説であり、親は年老いても大事にしなくてはいけないという戒めのために存在する話と指摘する方は多くいるのです。

そして、この話では地獄谷という地名が出てくるので、多くの方は地獄谷温泉を連想するかもしれませんが、地獄谷という地名は日本の至る所にありますし、怪談百物語では、どこの地獄谷とは説明していないので、関係するするものとは思わなくて良いでしょう。

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映画『デンデラ』

日本には、姥捨山を扱った映画があって、それが『デンデラ』です。このデンデラでは、捨てられた親たちが、生きる事を諦めないで、自分たちが生きていける世界を作ろうとする物語です。このように、姥捨山で捨てられてから、強く生きようとする映画は珍しいので、見ておく価値はあります。

『怪談百物語 第3回捨て山』の感想

親を見捨てなくてはいけない太吉の苦しみを描いた『怪談百物語 第3回うば捨て山』を見た感想を紹介するので、ご覧になってみて下さい。 

『怪談百物語 第3回捨て山』の残念な所

うば捨て山では、殿様が蜂によって命を落としますが、そのシーンが全く出て来ませんでした。そこはカットしなくても良いんじゃないのかと思って、少し残念に思えてしまいましたね。それと自分が罰せられなくて済むので、コメディー番組に登場してする人物のような表情で大喜びしてしまいました。

無理難題な要求を突きつける殿様と言っても、そこまで喜ばなくてもと少し絶句してしまいました。まぁ、石橋蓮司さんの表情の変化が面白かったんですけどね。

『怪談百物語 第3回捨て山』の見所

秋山菜津子さんが、鬼畜のような嫁を演じますが、顔は凄く美しかったのに、演技力でここまでヒドイ鬼嫁に見えるのかと、その高い演技力に脱帽しました。男は、美しい女性を見たら、性格まで美しいように錯覚してしまいますが、この作品は、男を大きく戒めてくれるようでした。

さらに、息子を大事に思う母親でも、義理の娘が息子を追い詰めることを知ったら、その娘を罠にかけます。その成功を確信した幽霊の母は、目を光らせてしまいますが、そのシーンは幽霊になっても女性の変わらない強さを感じられて、第3話の大きな見所になっています。