『怪談百物語 第4回番町皿屋敷』お菊は殿様を恨んでいなかった?

お菊が出そうな雰囲気

フジテレビの連続ドラマ『怪談百物語』の第4回は『番町皿屋敷』で、腰元のお菊が家宝の皿を割ってしまった事によって殿様から手打ちにされてしまいます。それから、お菊は幽霊となって現れますが、それは殿様を恨んでの行為ではなかったので、詳しく紹介しましょう。

『怪談百物語 第4回番町皿屋敷』のキャスト

皿を割ってしまったお菊の幽霊が皿の数を数える怪談で有名な『番町皿屋敷』に登場する人物や役者さんたちは、以下の通りです。

  • 蘆屋道三/手付金の多さにお祓いをする陰陽師(演:竹中直人)
  • 小夜/父 道三の様子を心配する女性(演:大村彩子)
  • お菊/青山家に現れる幽霊(演:木村佳乃)
  • 青山播磨/お菊を手打ちにする殿様(演:吹越満)
  • 柴田十太夫/道三にお祓いを頼む武士(演:金田明夫)
  • 真弓/播磨の叔母(演:加賀まり子)

『怪談百物語 第4回番町皿屋敷』のストーリー

青山家に仕えている腰元が、寝所で眠っていたら、何やら皿が割れるような音が聞こえました。それに怯えながらも、恐る恐る外へ出てみたら、どこからともなく「1枚、2枚、3枚……9枚」と数える声が聞こえてきて、そこには青白い人魂が浮かんでいる中で、こちらを睨みつける女の幽霊がいたのです。

青山家の危機(起)

幽霊に睨みつけられた腰元は怖くなってしまい、青山家につかえる事を辞めてしまい、これには青山家に仕える柴田という武士は困り果ててしまいました。そんな時に、祭でお札を売っている道三に目が止まります。柴田は、思わず道三に近づいたら「由緒正しい陰陽師が、作成したお札が、たったの10文」と声をかけられます。

柴田は、道三が陰陽師と知って、藁(ワラ)にもすがる思いでお札を買っていきました。しかし、1日働いて、たったの10文の稼ぎにしかならない道三は落胆しながら帰ろうとしました。そこで、青山播磨という殿が、ヤクザと斬り合いの喧嘩をして、相手の腕を切り落とす光景を見て、道三は驚いてしまいます。

青山の殿は、家に帰った後、すぐに酒を飲んで酔いつぶれますが、夜中に女の幽霊が現れます。そうしたら、青山の殿は狂ったように刀を振り回してしまい、柴田は「お気を確かに!」と止めて、殿は何とか正気を取り戻します。しかし、柴田は変わり果てた主君の姿を思うと、泣き崩れてしまいました。

道三の家を尋ねる柴田(承)

柴田は、道三の家を訪ねて「全然効かないではないか」と、道三にお札を突きつけます。道三は、女の亡霊が出るという話を聞いて「何かありましたか?」と聞いてみたら、柴田によれば、亡霊の招待はお菊ではないかという話でした。お菊は、青山家に仕える腰元で、腰元としては申し分のない女でしたが、青山家の家宝の皿を割ってしまった事で殿によって手打ちにされてしまったのです。

道三の娘の小夜は「かわいそう、お皿を割っただけで」と同情しますが、柴田は「仕方ない、家訓でそう決まっているのだ、あれだけ言って聞かせたのに」と落胆します。そして、柴田は「恐ろしきは女の祟り、あれ以来、青山家に来た腰元は次々に正体不明の病にかかり、殿は血に飢えた狼のようになってしまい」と嘆き悲しむばかり。

そして、柴田は道三に手付金として小判3両を差し出して「青山家でお祓いをしてもらいたい」と願い出て、道三はそのあまりの金額の多さに引き受けてしまいます。しかし青山家でお祓いをしようとしたら、青山の殿に見つかってしまい「お祓いと称して、金品をせしめようとする輩であろう」と、何と刀を突きつけてきたのです。

お菊の真の願い(転)

道三は殿に切られてはかなわないと思って、家に帰っていき、柴田はどうしたらいいのかと再び困り果ててしまいます。所が、夜になったら、道三の家の戸を叩く音が聞こえてきたので、道三が戸を開けてみたら、そこには青山の屋敷から訪ねてきたとい申す若い女性の姿がいました。

そこへ、娘の小夜がやってきて「どうしたの?一人で喋って、気持ち悪い」と言って、若い女性の姿は道三にしか見えなかったのです。これに道三は何となく察して、若き女性と外を歩いていったら、その女性こそが、お菊と分かりました。所が、お菊は青山の殿を恨んでいないばかりか、実は恋をしていた事が分かったのです。

実際に青山の殿は、母の形見のカンザシをお菊に与えて「いずれ妻にする」と約束までしたのです。しかし、700石の旗本の殿様に、2500石もの大久保から縁談を持ちかけられてしまい、お菊は困り果ててしまいます。それでも殿様はお菊を妻にしようとしますが、殿の叔母が旗本の播磨と町民の娘お菊との婚姻に猛反対したのです。

道三が殿を助けるために奔走(結)

お菊は、殿の叔母からも反対されてしまい、このまま自分が殿の妻になったら、せっかくの大久保家の娘と殿が破談してしまい、恋する殿様の出世の道を閉ざしてしまうと苦悩します。そこへ柴田から「殿様が大事な集まりに参加するので、家宝の皿を出す事になったから、くれぐれも大事に扱ってくれ」と念を押されました。

この家宝の皿を割ったら、家訓で斬られるという事を知って、お菊は自ら皿を割ってしまったのです。これに殿は「わざと割ったのではあるい」とお咎めしようとしなかったのですが、お菊は殿の出世を考えて自ら割ったと言って、お手打ちを希望したのです。これに殿は断腸の思いで、お菊を手打ちにしてしまい、泣き崩れてしまいました。

道三は、その話を聞いたら「それでは、何が望みなのだ?」と聞いたら「あの方は、今死にたがっているので、それを止めて欲しいのです」と頼み込んできました。道三は、早速、青山の屋敷まで出向いて、今までの経緯を殿様に説明しますが、殿様は再び喧嘩に出ていきます。はたして、道三は青山の殿を助ける事ができるのでしょうか?

『怪談百物語 第4回番町皿屋敷』の豆知識

怪談百物語では、美談という内容になっていましたが、実際の皿屋敷は、日本の数多くある怪談でも怖い話として有名です。そのような怪談に関連する豆知識を紹介するので、良かったら、ご覧になって見てください。

恐ろしき番町皿屋敷

本来の番町皿屋敷では恐ろしい話になっていて、 青山の殿が大事にしていた10枚のお皿のうち、1枚のお皿をお菊が割ってしまいました。これに殿は、お菊をこらしめようと、お菊の指を切り落として、部屋に閉じ込めてしまいます。これにお菊は夜中に外へかけだして古井戸に身を投げてしまったのです。

それからというもの、井戸から「一つ、二つ」とお皿の数を変えぞる声が聞こえてきたというのです。この話の内容であれば、お菊の亡霊がお皿の数を数えるのは合点(がてん)がいきますね。

数多くある皿屋敷の話

皿屋敷の話は数多くあって『番町皿屋敷』は江戸が舞台ですが、その他にも『播州皿屋敷』などもあります。このように、数多くの話がありながら、有名でもあるのに、残念ながら皿屋敷の映画は少ないのです。四谷怪談の映画が多い事を考えたら、今後は皿屋敷の映画増えていって欲しいものですね。

『怪談百物語 第4回番町皿屋敷』の感想

日本の怪談の中でも有名な『皿屋敷』を扱った、怪談百物語の第4回を見た感想を紹介するので、参考にしてみて下さい。

『怪談百物語 第4回番町皿屋敷』の残念な所

皿屋敷は、本来は怖いものなのに、それがここまで美談となってしまったのは、痛恨の極みですね。もちろん美談となっていて、今までと違うストーリーになっているのは、それはそれで面白かったのですが、やはり怖さが全く感じられませんでした。

指を切り落とすのは、まぁ過激な描写なので、そこまでしなくても良いのですが、ここまで美談にされては、怖いものを見たかった者としては残念ですね。ただし、皿屋敷を扱った映画でも美談の話になっているので、その影響を受けたのかもしれません。

『怪談百物語 第4回番町皿屋敷』の見所

美談となって怖さをあまり感じられなかったのは残念でしたが、お菊が殿に対する恋を語っている時は怖さを感じない演出になっているのに、叔母に反対される話をしようとする時は、髪が乱れて青白い人魂が出るシーンは、少しだけ怖く感じられました。

そのため、お菊の喜びと悲しみの両方を見る事ができるのは、この第4回の大きな見所と言えるでしょう。 

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