映画『利休にたずねよ』市川親子が熱演も批判が多い?

映画『利休にたずねよ』

『利休をたずねよ』では、市川海老蔵・團十郎親子が熱演しました。しかし、史実を捻じ曲げた所があって、批判が集中したのです。そのような賛否両論のある映画は、どのような内容になっているのか詳しく紹介しましょう。

『利休にたずねよ』のキャスト

海老蔵の千利休

引用:https://eiga.com/movie/77761/gallery/

映画『利休にたずねよ』は、2013年12月7日に日本で上映されました(上映時間は約123分)。

監督&脚本

茶人の千利休を中心に描いた映画『利休にたずねよ』を制作したのが、田中光敏監督になります。

  • 監督:田中光敏
  • 脚本:小松江里子
  • 原作:山本兼一

登場人物&役者

映画『利休にたずねよ』に登場する人物や役者さんたちは、以下の通りです。

  • 千利休/茶人として駆け抜けた男(演:市川海老蔵)
  • 宗恩/千利休の妻(演:中谷美紀)
  • おさん/千利休の娘(演:成海璃子)
  • 高麗の女性/高麗の派閥争いに巻き込まれた女性(演:クララ)
  • 織田信長/第六天魔王として恐れられた大名(演:伊勢谷友介)
  • 豊臣秀吉/信長の後継者にして天下人(演:大森南朋)
  • 北政所/豊富秀吉の妻(演:檀れい)
  • 石田三成/豊富秀吉の寵臣だが心の狭い人物(演:福士誠治)
  • 細川忠興/千利休の良き理解者(演:袴田吉彦)
  • 細川ガラシャ/細川忠興の妻(演:黒谷友香)
  • 武野紹鴎/千利休の師匠(演:市川團十郎)

『利休にたずねよ』のストーリー

織田信長の勇姿

引用:https://eiga.com/movie/77761/gallery/10/

千利休が切腹する日の朝、土砂降りの雨が地面を叩きつけていました。悪天候の中で、豊富軍3000の兵は、千利休の屋敷を取り囲んでいました。そんな時に、宗恩は、利休に「あなた様には、ずっと思い人が」と言った所で雷が轟音と共に落ちます。そして千利休は、若い頃を思い出すのです。

千利休切腹21年前(起)

若き秀吉(藤吉郎)は、信長の部下として必死に働いていました。そんな時に、信長は多くの茶人たちを屋敷に招いていたのです。茶人たちは、それぞれ一級品の物を差し出して、信長はよく吟味をして銭を置いていきました。

そこへ若き利休(千宗易)がやってきて、みずぼらしい箱を持参してきたのです。多くの茶人は「そのような物を」とさげすんでしまいます。しかし、利休は多くの茶人の視線を無視して、廊下の所まで歩いていきます。

そして、利休は月を見た後に箱を置く位置を決めて、フタを開けて水を入れていきました。その様子を見た信長は、多くの銭を勢いよく落としていったので、秀吉は思わず箱の所へ駆け寄ります。そこには何と、箱の絵柄と、映し出された満月がピタリと一致していたのです。

千利休切腹12年前(承)

利休は、信長のお茶頭(茶の師匠)を務めていました。しかし宣教師たちは、茶道に夢中になっている日本人が理解できなかったのです。なぜなら、狭い茶室で、苦い物を飲む事は、宣教師の国では考えられなかった事だったからです。

そのため、茶室にバテレンたちが入ってきた時に、茶道具に大金が支払われている事に全く理解しようとしませんでした。しかし、利休は「そこに命をかけて、見いだせるものがあります」と静かにさとします。信長は「その価値は誰が見出すのか?わしか?それとも?」と尋ねたら、利休は「美は私が決める事」と言い放ちます。

この言葉には、近くにいた秀吉は唖然としますが、信長は「こやつ、よほどの大悪人よ、私の周りで天下を狙う者がまた増えたわ、のう藤吉郎」とニヤリと笑うのです。そんな秀吉は切腹する危機があったので、冥土の土産に利休のおもてなしを受けようとしたら、利休が最も大事にしている物を見せてもらえました。

千利休切腹6年前(転)

信長亡き後、秀吉のお茶頭になっていた利休は、多くの者たちの妬みを買っていました。そのため「利休は政治にまで口を挟む気か?」と不満を述べる者まで現れて、石田三成は「ご懸念には及びませぬ、あやつは影」と殺意を抱くのです。

秀吉は、利休に「殿下も黄金の茶室で喜んでおった、じゃが、殿下まで、なぜ茶に夢中になるのかのぅ」と尋ねたら「それは茶が人を殺すからでございましょう」と答えます。それに秀吉は「命がけか、そう言えば以前見せてもらった大事な物、お前ほどの男が手放さないという事とは、さぞ大事なものなのでさろう」と笑います。

利休は「私に茶を教えてくれた者からいただいた物」と答えますが「嘘をつけ女人であろう、さぞ美しい者であろう。わしのもとへ連れてこい」といって立ち去っていく。利休はそれを聞いて眉間にシワをよせてしまいます。しかし、秀吉と利休は次第に衝突していき、ついに利休の弟子が打ち首にされてしまうのです。

千利休切腹の年(結)

利休は、若い頃に遊ぶほうけてしまう男でした。そのような時に美しい女性にひと目惚れしてしまいます。この女性は高麗の高貴な生まれで、派閥争いに巻き込まれて、日本で売られてしまったのです。武野紹鴎から、その話を聞いた利休はいたたまれなくなって、高麗から来た女性に高麗の料理を差し出すようになりました。

次第に、利休と女性は親密になっていき、密かに屋敷から一緒に抜け出してしまいます。しかし隠れ家は追っ手に取り囲まれてしまったので、先に女性が毒を飲んで自決しようとするので、利休は「俺もすぐに行く」と約束します。しかし女性が自決した後に、利休は死ぬのが怖くなって毒を飲めなかったのです。

利休が大事にしていた物は、この女性の形見で、今でも手放せずにいました。そして、利休が目障りになっていた秀吉は切腹を命じて、利休は自害。しかし、妻の宗恩は利休の遺体から、大事にしている物を取り上げてしまいます。はたして、宗恩は大事にしている物をどうするつもりなのでしょうか?

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宗恩は、利休が大事にしていた物を怖そうとしますが、亡夫の大事にしていた物を叩きつける事はできませんでした。そして、宗恩は「最後に私がおたずねしたかったのは」と天を仰ぐのです。

『利休にたずねよ』の豆知識

市川親子が映画で共演

引用:https://eiga.com/movie/77761/gallery/13/

謎の多い『利休にたずねよ』に関連する豆知識を紹介するので、良かったら、ご覧になってみて下さい。 

『豊臣家の痛手となった4人の絶命』

豊臣秀吉が無くなったら、天下は徳川のものになります。なぜ、こうも簡単に徳川の天下になってしまったのか?それは豊臣家はかけがえのない4人を失ったからだと思います。その4人とは以下の者たちです。

  1. 豊臣秀長
  2. 千利休
  3. 豊臣秀次
  4. 前田利家

豊臣秀長は、秀吉の弟にして、次第に頭が狂っていった秀吉に意見を言える数少ない人物でした。そして大和大納言と慕われるほどの人物で、徳川家康からも警戒された人物です。千利休は、多くの文化人に慕われている事もあり「茶人に切腹を申付けるとは太閤も器の小さい事よ」と言われて、民心を失ってしまいました。

豊臣秀次は、秀吉の数少ない身内でしたが、秀次の血の繋がる者たちを次々に処刑します。これは豊臣の力をそぐ暴挙であり、豊臣秀次に娘を嫁がせた大名たちから怒りを買う事にもなりました。

前田利家は人望のある大大名で、近江派(石田三成たち)と尾張派(加藤清正たち)の争いを鎮められる男でした。もしも、前田利家が生きていたのなら、関ヶ原の合戦は起こらなかったでしょう。

『利休にたずねよ』の意味

利休について有名な言葉があって、それが『内々の儀は宗易(千利休)、公儀の事は宰相(秀長)』があります。これは、千利休と豊臣秀長の二人が豊臣を支えていた事がよく分かる言葉です。中国の三国時代でも、孫策が『内政の事は張昭、外交の事は周瑜に尋ねよ』と言い残した言葉がありますね。

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そのため、私はてっきり『利休にたずねよ』は、内々の儀を尋ねる内容なのか?と思ってしまいましたが違うようです。これにはネット上でも多くの意見が飛び交っているようです。普通に考えたら、映画のタイトルの意味は、宗恩が「あなたが本当に愛していたのは誰なのですか?」と問いかける内容ではないでしょうか?

『利休にたずねよ』の感想

秀吉のワガママ

引用:https://eiga.com/movie/77761/gallery/12/

映画『利休にたずねよ』を見た感想を紹介するので、参考にしてみて下さい。

『利休にたずねよ』の残念な所

映画のタイトルから、多くの歴史ファンは、史実による内容を期待していたはずです。しかし、実際に見てみたら、利休が高麗の女性と駆け落ちする内容になっていて「ちょっと待てい!」と言いたい内容になっています。

これには『韓流のゴリ押しか?』という批判が集中して、映画は大コケしてしまったという評価が強くなっているのです。私としても、もう少し秀吉と利休の確執を中心に描いて欲しかったなというのが本音ですね。

秀吉の近い者たちが、利休に切腹させるべきか、止めるべきか?そこの衝突も描けたら、映画として十分完成度の高いものになっていたのに残念です。

『利休にたずねよ』の見所

史実を捻じ曲げた所はありますが、それでも千利休を描いた映画は少ないので、その辺りを考えたら、意味のある映画だったと思います。そして、市川親子が熱演しているのを知った時には、少し驚かされましたね。

さらに千利休は、天井に桜をしばりつけたり、鳥の影を壁に写し込むなど、仕掛けの多い所があって、見所の多い映画でした。

そして、織田信長役の伊勢谷友介さんはハマり役だったので、いつか織田信長の映画が制作される時には、是非とも再び織田信長役として演じて欲しいです。