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『犯人に告ぐ』の書評!神奈川県警の不祥事の数々とは?

犯人につぐ

『犯人に告ぐ(著:雫井脩介先生)』は、神奈川県警が大失態をして、人質を救出できなくて、マスコミから集中砲火を浴びてしまう小説です。その餌食になった巻島刑事が、逆にマスコミを使って新たな事件の犯人を追い詰めていくので、そのストーリーや神奈川県警の不祥事について紹介しましょう(ネタバレなし)。

『犯人に告ぐ』の登場人物

小説『犯人に告ぐ』に登場した人物を紹介するので、まだ読んでいない方は、参考にしてみて下さい。

  • 巻島史彦/マスコミの餌食になった男
  • 桜川健児/人質になってしまった少年
  • 桜川夕起也/健児の父親
  • 桜川麻美/健児の母親
  • 曾根要介/巻島に何回もチャンスを与える警視監
  • 津田良仁/足柄署の盗犯一係の主任
  • 植草/巻島の上司
  • 本田/巻島の部下
  • 韮沢五郎/ニュースナイトアイズのキャスター
  • 杉村未央子/ニュースライブの女子アナ

『犯人に告ぐ』のストーリー

相模原南署管内で誘拐事件が起きてしまって、神奈川県警の巻島は現場の指揮をとって、人質になってしまった桜川健児を救出しようとします。

しかし、捜査するエリアが広範囲に拡がってしまったので、警視庁と神奈川県警の間で激しい主導権争いが起きてしまった上に、上司が手柄欲しさに焦って本部を動かそうとする始末。

指揮系統は乱れてしまって、犯人の手によって少年の命は奪われてしまったのです。巻島は現場の指揮を取っていたという事もあって、マスコミから集中砲火を浴びてしまって、思わず逆ギレしてしまいます。

それから、巻島は責任を取らされて遠くへ飛ばされてしまいますが、連続殺人事件が起きてしまった事により、曾根に呼び戻されます。

神奈川県警は、犯人を捕まえる事ができず、次々に子供たちが犠牲になっていきました。

そこで曾根は、何とマスコミの餌食になった巻島にTV出演させて、市民に協力を呼びかける『劇場型捜査』を考えつきます。はたして巻島は、煮え湯を飲まされたマスコミを使って犯人を捕まえる事ができるのでしょうか?

『犯人に告ぐ』のまとめ

小説『犯人に告ぐ』に関連する情報や、私が読んだ感想などを紹介するので、良かったら参考にしてみて下さい。

犯人に告ぐの豆知識『神奈川県警の不祥事』

entert.jyuusya-yoshiko.com小説『犯人に告ぐ』では、神奈川県警の検挙率の低さや失態などの話が登場しますが、これはフィクションです。

それでは、神奈川県警は何も失敗しなかったのかと言えば、そうではなく、一時期は何回も不祥事を起こしてしまったのです。

その不祥事の数々は、日本国民を呆れさせるほどで、警察であるにも関わらず、女性に暴行をしたり、脅迫をしたりする者もいれば、盗撮をする者までいました。

さらに事件をでっちあげる者もいましたし、パワハラを起こす者までいたのです。警察も人間なので、1件や2件の不祥事なら理解できますが、さすがにここまで数多くの不祥事があったら、唖然とさせられます。

『犯人に告ぐ』の残念な所

神奈川県警が、最初の人質事件で失敗をしてしまったのは、警視庁と神奈川県警との派閥争いだけではなく、同じ署内の出世争いも大きく関係していました。

人質の命よりも、主導権争いや出世争いに神経をとがらせてしまう警察には嫌悪感すら抱いてしまいました。

この小説を読んでみて分かったのは、警察と言えども、一般企業と変わらないんだなという点です。

警察も犯人を捕まえる事ができるのかどうか?それが出世をする際の点数になるので、決して正義のためだけに動いていない事がよく分かります。

『犯人に告ぐ』の見所

警察のドロドロとした争いによって、少年の命が奪われたのは読んでいて辛くもあり、怒りたくもなる所です。

刑事ドラマのように、警察をあまり美化しないで、ありのままの姿を書いているのは、この小説の大きな見所でもあります。

マスコミの餌食になってしまった巻島が『ニュースナイトアイズ』という番組に出演して、ライバルの番組『ニュースライブ』に神経をとがらせながら、劇場型捜査をするのは今までにない展開で読み応え十分でした。

クライマックスとなる場面で、巻島が、マスコミを使って「犯人に告ぐ、逮捕はもう時間の問題だ、今夜は震えて眠れ」と宣告するのは、今作の最大の見所です。